Standard

イタリアン・グレーハウンド(Italian Greyhound)

JKC スタンダード

原 産 地 イタリア
用  途 レーシング・ドッグ、愛玩犬
FCI分類 グループ10  サイトハウンド
セクション3  短毛のサイトハウンド
沿  革: 小 型のイタリアン・グレーハウンドは、古代エジプトでファラオの宮廷に既に存在していた小型のグレーハウンドの末裔である。たくさんの花瓶や器の絵からこの 犬種が、ラコニア(ギリシア)を通り、紀元前5世紀初期にイタリアに渡ってきたことが分かる。この犬種が最も発展したのはルネッサンス時代の貴族の宮廷で ある。イタリアン・グレーハウンドの絵が偉大なイタリアの巨匠や外国の巨匠の描いた絵画の中に出てくるのは珍しくないことである。
一般外貌: スレンダーな外見をしており、そのボディはスクエアである。小型だが、ミニチュア・サイトハウンドとしての特徴である洗練さや気品を十分に兼ね備えている。優美で、卓越した犬種の典型のように見える。
重要な比率: 体長は体高と等しいか、それより僅かに短い。スカルの長さは頭部の長さの半分に等しい。
頭部の長さは、体高40%に達する。
習性/性格: 陽気で、愛情豊かで、従順である。

頭部(ヘッド)

頭蓋部(クラニアル・リージョン)
スカル 平らで、スカルとマズルは平行である。スカルの長さは、側面が若干丸みを帯びている頭部の長さの半分に等しい。眼窩の下の部分は彫りが深い。頭部の筋肉は重い外見になってはならない。眉弓は顕著である。オクシパットは突出していない。僅かな中央陥凹(かんおう)がある。
ストップ ごく僅かだが、明瞭である。
顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ) ダークで、ブラックが好ましく、鼻孔はよく開いている。
マズル尖っている。
唇(リップス) 薄く、引き締まっており、唇の端はたいへんダークである。
顎/歯(ジョーズ/ティース) 顎は長く、切歯は冠の形にきれいに並んでおり、犬の大きさと比べると力強い。歯は健全で、完璧で、顎に対して垂直に生え、シザーズバイトである。
頬(チークス) すっきりと引き締まっている。
目(アイズ) 大きく、表情豊かで、奥まっていなければ、出目でもない。虹彩はダークで、目緑は色素沈着している。
耳(イヤーズ) 付け根はたいへん高く、小さく、軟骨は薄く、折り畳まれ、項と頸の上部に沿って寝ている。犬が注意を払っている時には、耳の付け根は立ち、耳朶は側方に水平に掲げられ、<フライング・イヤー>や<プロペラ形の耳>と言われる形に掲げられる。

頸(ネック)

首筋は僅かにアーチし、付け根からキ甲に向かってとけこんでいる。喉は僅かに突出している。頸の長さは頭部の長さと等しい。円錐の先端を切ったような形で、筋肉質である。引き締まっており、デューラップはない。

側望(プロファイル) トップラインはキ甲に向かって僅かにアーチしている。
長さ(レングス) 頭部の長さと等しい。
形(シャイプ) 円錐の先端を切ったような形で、筋肉質である。
皮膚(スキン) 引き締まっており、デューラップはない。
目(アイズ) 大きく、表情豊かで、奥まっていなければ、出目でもない。虹彩はダークで、目緑は色素沈着している。
耳(イヤーズ) 付け根はたいへん高く、小さく、軟骨は薄く、折り畳まれ、項と頸の上部に沿って寝ている。犬が注意を払っている時には、耳の付け根は立ち、耳朶は側方に水平に掲げられ、<フライング・イヤー>や<プロペラ形の耳>と言われる形に掲げられる。

ボディ

体長は体高と等しいか、それより僅かに短い。

トップライン 側望すると真っ直ぐで、背から腰にかけて僅かにアーチしている。
キ甲(ウィザーズ) トップ・オブ・ショルダーは密接し、たいへん明瞭である。
背(バック) 真っ直ぐで、筋肉質である。
尻(クループ) かなりの傾斜があり、幅広く、筋肉質である。
胸(チェスト)

胸は狭く、頑丈だが優雅にかたどられ、肋骨は若干張っている。深く、肘まで達している。

アンダーライン及び腹部 やや短めの胸骨はアーチが顕著であり、腹部に向かって自然に巻き上がっている。

尾(テイル)

尾付きは低く、根元は細く、先端に行くに従ってさらに細くなる。低く掲げられ、付け根から半分は真っ直ぐで、あとの半分はカーブしている。伸ばすと飛節の上端に達する。短毛で覆われている。

四肢(リズム)

前肢(フォアクォーターズ)

全体的に、真っ直ぐで、垂直で、筋肉は引き締まっている。

肩(ショルダー) ごく僅かに傾斜し、よく発達し、長く引き締まり、明瞭な筋肉をしている。
上腕(アッパー・アーム) 前望すると、肩甲骨と上腕骨の角度は広く、ボディの中心線と平行である。上腕は肩甲骨より若干長い。
肘(エルボーズ) 外向もしていなければ、肘がボディを締め付けてもいない。
前腕(フォアアーム) 真っ直ぐである。細い骨格をしており、幅狭く、引き締まっている。前望
しても、側望しても、完全に垂直である。手根骨から肘までの長さは顕著である。地面から肘までの長さは肘からキ甲までの長さより若干長い。
中手(パスターン)
(メタカーパス)
よく乾燥している。側望すると僅かに曲がっている。
前足(フォアフィット) ほぼ楕円形で、小さく、指趾はアーチし、緊握している。パッドは色素が沈着している。爪はブラック、或いは、毛色や足の色に準じたダークで、ホワイトでも許容される。
後肢(ハインドクォーターズ)

よく角度がある。後望すると、全体が真っ直ぐで、平行である。

大腿(アッパー・サイ) 長く、引き締まっており、太くはなく、筋肉が明瞭である。
下腿(セカンド・サイ) よく傾斜しており、骨の構造は丈夫で、脚の筋肉には明瞭な細長い窪みがある。下腿は大腿部より少し長い。
飛節(ホック)及び中足
(リア・パスターン)
(メタターサス)
坐骨端から垂直に引いたライン上にある。
中足(リア・パスターン)
(メタターサス)
後望すると、平行でなければならない。
後足(ハインドフィット) 前足より楕円形ではないが、指趾はよくアーチし、緊握している。パッドや爪のピグメンテーションは前足と同様である。
歩 様(ゲイト/ムーブメント) 高踏歩様で自由な行動をし、軽快なスピード感がある。

歩 様(ゲイト/ムーブメント)

軽やかに跳ねるようであり、、調和がとれ、僅かに高めの速足で地面をカバーする。これは前肢の伸びがよく、パスターンを若干持ち上げ曲げて前肢を前方へ動かさなければならないことを意味する。ギャロップは速く、シャープに跳ねる。

皮膚(スキン)

ボディ全体に薄く、ぴったりと付いているが、肘だけは多少ゆるい。

被毛(コート)

毛(ヘアー) ボディ全体の被毛は短く、シルキーで、細く、フリンジは全くない。
毛色(カラー)

ブラック、或いは、グレー及びイザベラ(ペール・イエローのようなベージュ)のいかなる色調に於ける単色。原則としてホワイトは胸と足先のみ許容される。

サイズ

体 高 牡、牝共に32~38cmである。
体 重 牡、牝共に最高5kgである。

欠 点

上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度及び犬の健康並びに福利への影響に比例するものとする。
・継続的なアンブル。
・ハックニー歩様
・歩幅の短い高踏みしない歩様

失 格

*攻撃的もしくは過度のシャイ。
*肉体的、精神的に明らかに基準外であるものは、いかなる犬でも失格とみなされる。
*顕著に顔面頭蓋の軸同士が近接していたり、分離していたりするもの。
*鼻が完全に、或いは、半分色素欠乏しているもの。 * 鼻梁が窪んでいるものや、隆起したもの。
* オーバーショット、アンダーショット。
* ウォール・アイで、目緑の色素が完全に抜けているもの。
* 尾が背にかかっているもの。自然であれ、人工的であれ、無尾のものや、短尾のもの。
* デュークローのあるもの。* 牡牝共にサイズが32cm未満のものや、38cmを超えるもの。
* 陰睾丸