• HOME
  • about Italian Greyhound

about Italian Greyhound

はじめに

イタリアン・グレイハウンドは、人の気持ちに敏感に反応する感受性があり、飼い主を一途に慕うひたむきさがあります。この犬種はどちらかというと人間と密着して信頼関係を作っていく犬種です。
サイト・ハウンド独特の神経質さがありますが、それさえ頭に入れて家族同様に付き合えば、良い関係が築けます。
乱暴に扱わず、優しく扱ってやることが必要です。

日光浴は充分に!!


1年を通して外で飼うことは不可能です。
基本的には運動や日光浴を除いては室内で飼うべきです。短毛で寒さに弱いので、10月を過ぎたあたりの肌寒くなってくる頃から、3月末くらいまでは部屋を暖房などで暖めておく必要があります。ケージの中にも毛布など、潜って暖まることができる物を敷いておきましょう。
逆に夏の暑さには強いので、夏期の冷房には気を付けて、犬に合わせてあげることが必要です。日光浴は充分過ぎるくらいさせてあげる必要があります。
しつけに関してですが、特に子犬の間は電化製品のコードをかんだり、ティッシュを食べ散らかしたり、いたずらをされて困る物や危険な物は避けておく必要があります。人の気持ちに敏感に反応する犬種なので、強く叱り過ぎると性格が萎縮してしまいますから、長い目で気長にしつけなければいけません。
成犬になっても、嫌なことを無理強いされたり、閉じこめっ放しにされたりするとストレスで痩せてしまいます。寒すぎても痩せてしまいますので、管理はきちんとしてあげなければいけません。

食が細くなった時は、食欲をそそる生の赤身牛肉を与えましょう!

食事は朝夕、2回与えます。
ドライ・フードをベースにして、生の赤身牛肉や水煮にしたラムや鶏肉、そして白菜やキャベツの水煮を混ぜます。ドライ・フードは、少量のお湯をかけて蓋をして蒸らし、少し芯が残る程度に柔らかくします。肉や野菜は細かく切って混ぜます。割合の目安はフード6割、肉類3割、野菜1割です。
この犬種はデリケートですので、ストレスがたまって食が細くなることがあります。そのような時は、食欲をそそる生の赤み牛肉のみを与えて栄養を摂らせるなど、工夫してあげましょう。
太りやすいタイプの子、痩せやすいタイプの子もいますので、タイプに合わせて食事は細かく調節してあげましょう。

毎日の充分な運動が大切。

運動能力がかなり優れていて、足が速く、ジャンプ力も相当あります。
綺麗な体形、健康を維持させてあげるためにも毎日充分な運動が必要です。
天気が良く、寒くない時は庭など、広場に放して自由運動を充分にさせてあげます。動きの早い犬種ですし、夢中になると呼びが効かない場合があります。公園や道路に出てしまったりすると危険ですのでノーリードは絶対にやめた方がいいでしょう。
頭部が細く、首輪やリードが抜けやすいので、道路を散歩させる時は緩んでいないかを必ずチェックするようにしましょう。引き締まった美しい体形を維持するには毎日1.5Kmから2Kmの運動が必要です。

室内の乾燥に要注意!!

体臭はほどんどありません。1日に1,2回グルーミング用のミトンで軽くブラッシングしてあげます。
室内が乾燥しているとフケが出やすくなるので乾燥しないように保ちましょう。
床暖房などを使っている時はどうしても乾燥しますので、特に気をつけてあげる必要があります。お風呂は10日に一度くらい入れてあげましょう。また、爪が伸びるので10日に一度は切ってあげる方がいいでしょう。

ブリーディングの注意点は?


イタリアン・グレイハウンドの年間登録数は、15年前は100頭に満たなかったのに対し、現在では年間3000頭近くの登録数があります。
登録数の増加に伴い、犬種的特徴を持たない(規格外の)犬が増えて来ているのが現状です。主に深刻な問題が2点あります。
1点は耳の問題です。
最近、耳の立った犬が頻繁に見られます。イタリアン・グレイハウンドの耳はローズイヤーが原則であり、また、特徴、魅力でもあります。耳が立っていてはいけません。耳の悪さは遺伝する要素があるのでブリーディングの対象から外すことが望ましいと思います。
もう1点は骨の問題です。
椅子から降りただけで簡単に骨折する犬もいます。アメリカでも今までどの犬も骨折したことがなかったのに、ある種雄を交配に使って生まれた子はみんな骨折したという事例も聞いています。骨の弱さは遺伝します。立ち耳同様にブリーディングの対象からは外すべきでしょう。
その他にも歯の弱さ、眼の悪さなど、遺伝要素がいくつかありますので、ブリーディングは慎重に行なってください。健全なイタリアン・グレイハウンドが増えていくことを強く望んでいます。
また、子犬を選ぶ時は、両親を見せてもらうことが重要なポイントになることは言うまでもありません。
細い体形をしているので『骨がもろい』とか、『椅子から降りたら骨が折れる』などと言われることがあります。しかし、遺伝によって骨が極度にもろい子を除いては決して骨折しやすいわけではありません。充分な運動をさせてあげて、バランスの摂れた食事を与えて、充分に日光浴をさせてあげれば健康に育ちます。

アドバイザー 石丸悦子
1994年: イタリアン・グレイハウンドに出会う。
1995年: ドッグ・ショーの楽しさに出会う。以後、数多くのアメリカの有名犬舎と交流を持ちながら、よりクオリティーの高いイタリアン・グレイハウンドの育成につとめている。